ライトノベル カレとカノジョと召喚魔法B レビュー

タイトル カレとカノジョと召喚魔法B
著者 上月司
イラスト BUNBUN
出版 電撃
発売日 2005年4月


執筆者:jade 評価:
八年前、白銀雪子が大怪我をした際に悪魔リールゥと契約し、代償として緊張と恐怖を失うことになった水瀬遊矢。失われた感覚を取り戻すため、契約に従って悪魔を見つけ出そうと奔走する二人の姿を描いた人気シリーズ第三弾。

今度の舞台は学園祭。
前半は例年多数の怪我人が出る学園祭の抑止力として特別執行委員に任命された雪子の過剰な制裁獅子奮迅の活躍と遊矢に想いを寄せる女性たちの戦いを中心に物語が進み、中盤以降は雪子と雪子の親友・美樹の成長を軸に物語が展開されることになります。

前半から続くラブコメ展開は王道といった感じで清々しさを感じさせるのですが、それと同時に物足りなさも感じられました。や、元々キャラが立っているのであえてストーリーを捻らなくてもそれなりに読めるレベルには達するのですが、純粋にシナリオだけで評価すると可もなく不可もない作品というレベルに落ち着いてしまうんですよね。
とはいえ、雪子が今まで避けてきた自分の気持ちに向き合うことで人間的に大きく成長する姿は読んでいて非常に好感が持てたことも事実。私のように1,2巻で雪子を好きになっていれば、今回も十分満足できると思います。

この巻で遊矢が雪子の成長を認めて対等な存在として扱うようになったことで、この物語はようやくスタートラインに立ったと言えるでしょう。単体ではごく普通の出来ですが、シリーズとして考えれば重要な分岐点として数えられる巻だったのではないでしょうか。


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